著書・学術論文 子どもと咲く花 せんせいのすてき

彼の好きなところ ・・・年長児

 

今、私はことあるごとにJくんと対決中である。

彼は、絶望と希望の境界線上にいて、

あるときは、私と相当なバトルを繰り返している。

 

だがしかし、私は彼を心から愛している。

 

彼は、大きくなったら人を殺す。

そして私を殺す。

 

といった。

 

だが私は、彼の心がとてもそれには耐えきれない、

優しさをもった男であることを知っている。

彼は、春に自分の過失で死なせてしまったメダカについて、

まだ、言う男である。

水槽を見る度に、「ここにメダカがいた。」という。

その言葉の続きに、僕が死なせてしまった、

という心の声がいつも聞こえてくる。

 

そんな彼と、本日も相当なバトルを繰り広げ、

「楽しくない!楽しくないから嫌だ!」

という彼に、つまり、何もかも嫌だという彼に、

「贅沢言うな。

そんなに楽しいことばっかりあるか!

人生は、嫌なことだらけや!

楽しいことなんかちょっとしかないわ!」

 

と6歳にわかるか?という私自身の本心を返しちゃう園長ドウモトマミコ。

すると彼は、(自分が死ぬために)

「もう、ご飯なんか食べん!」といい、

「それはいかん。ちゃんと食べなさい。

 大きくならんと。」

というと、

「なんでよ~。」

と号泣するのである。

それは、本当に痛々しいまでの姿である。

 

彼は、「まみこなんか、大嫌い!」という。

「まみこ先生は、大好きや。」と返す。

「なんでよ!大っ嫌い。まみこなんか、大っ嫌いや!」

「あんたが嫌いでも、私は好きや。」

「ちがう!あっち行け!一緒におりたくない!」

「なんで好きなんかな~。

 ん~。」

(これは、聞いている)

「そうね、頑張るとこかな。」

というと、

彼の顔に、思わず笑みがこぼれた。

 

頑張ってるんやな。

 

子どものすてき。