園長が「やまんば」であるという若草伝説の定着に5年かかり、
今では、すっかり落ち着いて、
外部の人に、「この人やまんば。」と紹介されるまでに至っているが、
節分の豆まき以来、すっかり保育室は鬼だらけである。
そして、非常にいい感じの鬼の角が、
黄色い画用紙で作られているのを見て、
私がこういった。
「まみこ先生の角の色は、黄色じゃないで。」
すると、Mちゃんが、
「なに、なに、何色?
黄色?」
「ちがうちがう。」
「ピンク?」
「んな、あほな。
ピンクなわけないやん。」
「ぶふふふ。
え~、何色~?教えて。」
「ヒント。」
「うんうん。」
そこで、私は、彼女の白いトレーナーを指さす。
「え? 何?
白?」
「うん。」
とうなづくと、
バチン。
とほっぺを叩かれた。
はい?
すると、Mちゃんは、こういった。
「もう~!
なんでよ~。
答えやん。」
いや、私もそう思わんでもなかったよ、たしかに。
やけど、平手打ちされるとは思わんかったわ。
子どものすてき。