Yちゃんは、いつもお姫様になる。
それがまた、フランス人形のような美人であるから、
実に見とれるかわいさである。
彼女は、年少の頃からずーっとぶれずに一人お姫様になり、
ドレスを着て、レースや赤のマントを羽織り、
手作りの冠や髪飾りをつける。
そんなYちゃんが、今日もドレスで、
手作り冠を被って歩いていた。
もう一度、見たときには、
耳に紫のお花紙で作ったイヤリングがつけてあった。
年長になっても、このぶれなさ、
すごいなぁ、と思ってみる。
そして、彼女はけん玉を始めた。
相当、粘って頑張るが、なかなかできない。
ときに、手首に、玉が当たり、
「あいて。」といっている。
それでも続けるYちゃん。
と、いきなりその美しい彼女が、
「もう、がまんできん!!
くそ!」
といってドレスを脱ぎ、それを後ろ足で蹴とばした。
はい?
そして、短パン姿になって、
けん玉を始め、
さらに、「うんぎーっ、」
とイヤリングを外して、けん玉に取り組んでいた。
あ、あなたがそんな男前やったとは、
しらんかった。
そして、そのあと彼女は、
ねこちゃんになって、一人でおじゃみを投げて、
一人高這いで捕りに行っていたが、
それが、めちゃめちゃ早かった。
さらに、仲間のねこができ、
女王様のような雰囲気満載のSちゃんにつながれて、
散歩していた。
子どもの不思議。