S氏が、あるいけないことをしてしまった。
それを、偶然、Aちゃんが見ていた。
その彼女の目撃証言により、S氏に疑いの目がかかる。
しかし、彼は、全面否定し、涙を流して絶対に違うと言い張り、
なんと、目撃証言者を嘘つき呼ばわりして泣かせてしまった。
最初の園長による尋問でも、断固たる全面否定をしていたが、
目撃証言者の素の証言ぶりを得た私が、
過失なら禁錮1年でも、嘘ついたら偽証罪で10年になりますよ、
と適当な嘘をつき、どんなにしてないと言っても、
「けんど、見た人がおりますやんか!
見てますって。
見られてます。」
と繰り返すと、とうとう、わざとはではなく、
滑ってしまったんだと涙ぐんで自供したのであった。
そこで、
あなたが嘘つきにならなくてよかった。
もし、そのままあなたを信じ続けてたら、
真実子先生は、どうなるの。
嘘をついているあなたを信じ続けて。
というと、何か響いたようで、
嘘をついてしまったことを担任の先生に素直に謝り、
目撃証言者を攻撃したことも謝ったのであった。
何より、私が思ったのは、自供を得る警察って大変、
ということと、
冒険心というのは、物事の際にあって、
大変やな、ということだった。