さて、Kくんの本番は、どうだったのか。
それは、明らかに負けている展開で走るというものだった。
Kくんにバトンが渡ったとき、
すでに相当な差があった。
しかし、彼は、全く迷いなく、
つないでくるバトンを受け取り、
そして、全力で走りきった。
一切迷いのない、すばらしい走りだった。
今、思い出しても泣ける。
幸せなことに、前日の苦しみを偶然見て知っていた保護者の方も、
先生たちも、みんな泣いた。
神様が用意した結論は、
「負けることを超える」というものだった。
勝とうが負けようが、
つながってきたバトンを受け取るということが大切であり、
受け取ったからには、最後までやりきることが大切であることを、
彼は心と身体で、わかったにちがいない。
頑張ったね。
Kくん。
子どものすてき。