で、いったん場を離れると、
また、コーヒーがあるよと誘ってくる。
「チョコがないから嫌だ。」
というと、「え~。」という。
「チョコ作ってくれたら、行くな。」
「え~、じゃあ一個だけ。」
(一個だけ?何、そのめんどくさがりよう、と思いつつ)
「一個でもいいから、作って。」
というと、「わかった。」といって、製作コーナーに行った。
それで、出てきたのは、
お花紙を丸めただけの、めっちゃ小さなイチゴのチョコだった。
手抜き感満載。
だが、おいしく頂こうとすると、
また、いろんな邪魔が入り、全く食べられなかった。
すると隣から、
「ゆいか姫がお食事しているのに、
うるさいんですけど。」
という声が聞こえた。
別のSちゃんからクレームである。
ゆいか姫は、年少の頃からずっとお姫様で、
今日もお姫様であり、毅然と様々な命令を下す別のSちゃんと
とても静かに食事をしていた。
そのSちゃんによると、
Sくんは、近所の10歳の男の子で、
彼女が引っ張っていたYくん扮する猫ちゃんは、
その近所の10歳の男の子のペットで、
「ルル」という名前だそうだが、
「ルル」と呼んでも絶対に返事をせんであろうなという、
妙な確信が私にはあった。
それにしても、なんだかみんなが
楽そうで、居心地が良さそうで、
ゆったりしていて、バラバラで思い思いで、適当感満載で、
遊びが仕事って雰囲気の幼稚園的遊びじゃなくて、
まさしく余暇って感じの遊びもいい風景だなぁ、
っていう、妙に新鮮な気持ちに包まれたのだった。
子どものすてき。