2歳のNちゃんが、
「N,お部屋に行きたいの~。」と私の手をとってくる。
ちょっと不安そうなお顔。
そうかそうか、はいはい行きましょう行きましょうと、
お返事していた矢先に、
年長のKくんが、
「まみこ先生!!
ダンゴムシが赤ちゃん生みゆう!」
ん?
ナニ?何!!
それはいかん!!
と、現場に急行する。
「Nちゃん、ちょっとごめん。それどころじゃなくなった!」
とNちゃんも連れて行く。
そこには、3人の年長がいて、
「これ!これ!」
とその出産中のダンゴムシを見せてくれる。
ポトッ、ポトッ、
と卵を落としている感じ。
そして、私の手のひらにも、ポトポトと落とす。
何やら、足らしき物があり、動いているではないか。
「虫めがね!」
と叫ぶと、
「はい!」
とKくんが走る。
Kくん、君はまっことええ子や。
ダンゴムシが気の毒になって、地面に下ろす。
その間にも、ダンゴムシはポトポトと出産している。
虫眼鏡で見る赤ちゃんのたちのなんてかわいいこと。
「なんか、私の手の平って赤ちゃん熱いんじゃないかなぁ。」
と呟く私。
でも、小さすぎて、つまめないし、土の方向に歩いてくれそうもない。
そんなことを考えていると、
私の目の前に、すっと一枚の枯れ葉が。
Kくんが、ダンゴムシが好きな枯れ葉を乗せ場所として持ってきてくれた。
Kくん、君は本当にええ子や。
そして、ふと土の上に置いたダンゴムシを見ると、消えていた。
「あ、おらんなった。
どこ行ったろう。あり?」(他の子どもにも見せてあげたかった・・・)
と、Aくんが、
「お買い物に行ったんじゃない?サンシャインとか。」
という。
それはまた、唐突やね、という表情で私が見ると、
「行かんか。サンシャインには。」
と自分でつっこんでいた。
まぁ。行かんろう。
お母さんダンゴムシのすてき。