今年のお泊り保育は、
どう考えても雨でしょうという天気予報を受けて、
雨バージョン+晴れバージョンで臨んだ。
雨という視界の悪さでも大丈夫そうな「ひっぱりっこ」と、
「どうせ濡れますから」の水のぶっかけあいこ。
ひっぱりっこは、お父さん半分の6人対1クラス25名の子どもたちで対戦し、
そのあと、クラス対抗ですることにした。
子どもたちが集まったとき、
突如、お父さんたち12名が肩を組んで円陣になり、
「がんばるぞ、おー。」をやった。
それは、
「おぉ~~~~~~~~~~~~」
という、腹から出た地響きを起こすような声であった。
一瞬、時がとまった子どもたちは、
すぐさま、担任の合図を受けて、呼応するかのように、
「おぉ~~」と声を上げたが、
それは、非常に、上の「おぉ~~」と一緒であった。
そして、それ以降の「おぉ~~」は、
すべて、「おぉ~~」的に洗練された、腹か声帯をふるわす声で、
まるで地響きを起こすような、対戦する気合ってこれやろう、
という声であった。
つまり、子どもたちは、聞いただけで、
それを身体にうつし、
腹を使った呼吸で声帯をふるわす発声を習得したのである。
子どもの学びとはこういうものである。
心が動くと、脳みそと身体を総動員して情報を受け取り、
それをそのまま「模倣」して見せる。
子どもは天才。
そして、めったに聞けない男性集団の気合の声を聞けた、
子どもの贅沢。
子どもと大人のすてき。