本園では、「夏のくらし」という、
長期お休みの暮らし方や遊びの教材を紹介する冊子を、
夏休みに配る。
中身は、歌だったり、手遊び、折り紙の折り方、切り紙など、
発達に合わせて紹介している。
ある日、卒園児のKちゃんが、
「まみこ先生に話がある」と言ってきた。
「どうしても言いたいことがある」と・・・。
そんなことをお母さんから聞いて、
「なになに、Kちゃん。」と尋ねるも、
恥ずかしがって言えない。
そこで、お母さんから訳を聞くと、
妹がもらってきた「夏のくらし」は、
切り紙が画用紙になっている!!
私たちのときは、ペラペラの紙で、
つまり、コピー紙で、こんな立派なのじゃなかった!
といって、なんと泣いてくれたそうなのである。
切り紙の内容がカブトムシとか、トンボとか、
虫を模ったものなので、画用紙にすると遊べるという、
N先生の発案で、今年からそうしたのだが、
夏のくらしについて、
「これってほんまいるんかな、」
と思いながら作っていただけに、感動であった。
そんなわけで、長期休みの子どもたちへの我々の小さな思いが、
ちゃんと実を結んでいるんだということを証明してくれたKちゃんに、
感謝の気持ちを込めて、わざわざ新たに印刷し、それを渡し、
恥ずかしがるKちゃんに、お礼を言わせたのであった。
家で、園長に話がある!といいながら、
結局公には「ズルい」と言えなかった彼女には、
バランス感覚があります。
なんと、年少さんのときから、
「夏のくらし」の内容を覚えてくれていたらしく、
「役に立ってるんかいな」と、
疑問に思いながらもやっててよかったと思いました。
ありがとう、Kちゃん。
子どものすてき。