今、年長の男子の間で、Aくんの隣に座る、
Aくんの隣で食べる、Aくんの隣で寝る、
がブームである。
ともかく、今現在Aくんはアイドルである。
まぁ、感じがいいし、かしこいし、いつも変わらんからかなぁ。
そのブームにのりたいYくん。
本気度は、相当低いと見る。
本気度が実は低いせいか、策略よりも瞬間技能系であるせいか、
全てコトが終わってから、
隣に座りたかった、隣に寝たかった、と言い出す。
「だからね、それは遅いんですよ。」
(みんなが隣りどころか、前も横も全部塞いでから言ったってね。)
「隣に座りたかったら、 早くしないと。
早く準備して、隣に座らないとダメなの。
わかった?」
「うん。」と悲しそうにうなづくYくん。
「今日は、まみこ先生が隣に座って、食べるから。
次は頑張ってね。」
と、私でAくんの代わりが務まるか多少疑問ではあったが、
彼は納得してくれた。
「次、頑張りや。」というと、
「うん。」とうなづく。
そして、案の定、お昼寝のときも彼は出遅れ、
いつものメンバーが、がっちりとAくんを固めていた。
「だから、遅いんやって。
はよう、せんと。(ねらってないと。)」
またもや、「うん。」と悲しそうにうなづいていたが、
次に決めた場所も、別の人に取られたようであった。
彼曰く、「ちょっと、間違えて行ってしまったが。」
という。
間違えて・・・、ってわかってるんじゃないの。
「そういうときはね、
物を置いていくの、物を。
そしたら、ここ僕のってわかるでしょ。」
「うん。」
「明日は、ちゃんと、まみこ先生がお手伝いするから、
もう、寝て。今日は。」
というと、また、悲しそうに「うん。」とうなづいて、すぐ寝た。
そして、寝過ぎて、また、おやつの席は出遅れたが、
もう、それはどうでもよさそうであった。
Yくんのすてき。