というわけで、私はこの子たちにある秘密をもらした。
「ねぇ、ぜったいに、先生らぁに言わんとってよ。」
「うん、なになに。」
「君たちだけに言うから、内緒で。」
「うんうん。」
「実はね、今日、まみこ先生の誕生日なが。」
「ええー!」
8人全員の目が丸くなる。
ほらきた。
誕生日が心底嬉しい人たちに、言ってみるとどうなるかな、
という私の好奇心を、実に満たしてくれる反応であった。
「でもさ~。
あんまり嬉しくない。」
「なんで?」
と、心底不思議そうにいう。
(いいな~、こういう違い。)
あんまり、心底なので、言うのも憚られたが、
「だって、おばあさんになるだけやん。」
というと、
「ふうん。」と不思議そうな顔をし、
「何歳なったが?」と聞いてきた。
「何歳か。」
「15歳。」
「ぶっ。それはない。」
「25。」
「ちがうちがう。」
「40。」
「おっ。」
というわけで、48歳を当てられる。
「ケーキ食べた?」
「うん?食べてない。」
「え~、なんで?」
「あぁ、大人は、外に食べに行くがよね。」
(と、Yちゃん。なるほど。)
「ケーキ、食べるかなぁ。」
「なんか、好きなもん、食べたらいいやん。」
(と、親身に言ってくれるSくん)
「ほんまやね。そうするわ。」
なんか、楽しい。
大人と子どもでありながら、
大人と子どもでない感じ。
子どものすてき。