園長ブログ

子どもと咲く花

保育の醍醐味は、なんといっても先生のものです。

毎日がとても新しくて、きらきらしています。その点、園長といえばお花の世話をするか、えらそうにするか…。

けれど、決まったことがない分、ゆったりとここにいて、あの子、この子に出会えます。

あいまいな存在であるからこそ出会えるあの子のすてき、この子のすてき。

きらりと光る子どもたちの姿を心に留めておきたくて、こうしてコラムを書いてみることにしました。

子どものすてきが、どうか、みなさんに届きますように。

2020.03.20

春 ・・・年長児

 

年長児の皆さん、ご卒園おめでとうございます。

あなたたちの学びは、若草幼稚園に確かな痕跡を残してくれ、

新たな歴史を刻んでくれました。

 

例えば、作品展での色作り。

あなたたちは、宇宙やハワイやドラゴン、海といった、

自分たちで決めたテーマから、

透明水彩で色を作り、それを工夫して並べてみました。

宇宙では、ダークな宇宙空間の中で銀河系を表現し、

地球のそばにはちゃんと月を置いていましたね。

ハワイでは、空から椰子の木、ハイビスカス、砂浜、海を表現しました。

空の青は、白が入っていて、海の青は、水の量で透明度を高くしていましたね。

ドラゴンでは、えらくきれいな色ばかりができてしまい、

「こんなのドラゴンじゃない!」と怒り狂っていたのが印象的でした。

そして、数多くの失敗作=濁った色から学び、

あえて濁った色を作り出しました。

おかげで、かっこいい色ができましたね。

海では、浅い海の色、深い海の色を、映像から学び、

そこにいる生き物も色で表現しました。

浅い海から深い海への並べ方には、苦労しましたね。

 

そうして、これまでのような、絵や造形ではない、

より実験に近い表現の形を開いてくれました。

 

それから心に残っているのは、

なんといっても、ドッジボールです。

まさか、ヘディングで「頭やき、セ~フ~」という子たちが、

育つとは思っていませんでした。

さらに、「顔やきセ~フ~。」とか。

普通、泣くのよ。

ルールを逆手に取るところまでは行かないのよ。

ボールの軌道も変えられるし、

当てるところも的確だし、

早さも調節できるし、

受けることも、よけることも上手だった。

何より、ゲームを滞らせない、

第3者の即時ジャッジメントがすごかった。

遊びってほんとすごいね。

楽しさのために工夫し合う力は本物と思います。

 

あなたたちは、私の子ども像を塗り替えてくれました。

 

思えば、2歳のときから、女子が強い学年でしたが、

女子は女子らしく、表に出ることをよしとしないキャラに育ち、

女子グループをそれぞれに形成し、

それなりにすったもんだして落ち着きましたね。

男子は、とても打たれ弱かったのに、

負けるくらいなら、勝負しませんくらいに、

情熱の火を消すタイプも多かったのに、

いつしか、向き合うこと、全力を出し合うことを学び、

予想以上にたくましく育ちました。

 

それもこれも、知性かな。

ゆっくりと、着実に、

自分たちの道を切り開いてきましたね。

 

今日の、みんなの発表はすばらしかった。

あんなふうに、自分が体験してきたことを、

自分の言葉に代えて伝えることができるなんて、

本当に嬉しかった。

 

ご卒園、おめでとう。

 

小学校でも、頑張ってね。

決して、決して、ゲームやテレビや動画を一番にしないでね。

約束して。

 

ご多幸を心から祈っています。

 

子どものすてき。