園長ブログ

子どもと咲く花

保育の醍醐味は、なんといっても先生のものです。

毎日がとても新しくて、きらきらしています。その点、園長といえばお花の世話をするか、えらそうにするか…。

けれど、決まったことがない分、ゆったりとここにいて、あの子、この子に出会えます。

あいまいな存在であるからこそ出会えるあの子のすてき、この子のすてき。

きらりと光る子どもたちの姿を心に留めておきたくて、こうしてコラムを書いてみることにしました。

子どものすてきが、どうか、みなさんに届きますように。

2020.03.30

本番とは何かを伝え続ける ・・・年少児

 

また、言っちゃうんだけど、

今年の生活発表会は辛かった。

当日の朝までかかった、という気持ち。

 

一番の理由は、もちろん新人が多い現状による。

クラス単位なので、よけいそれが目立つ。

私は、毎日が冷や汗の連続だった。

 

そうして、できあがったDVDの記録を見たら、

なんか、よかったので、

例年通り、子どもはよい体験をしたんだなと、

心底ほっとした。

それにしても、最期をきちんと締めくくってくれる年長さんに感謝であった。

 

そんななか、今年は私が園長になって以来初めてのすごいクラスがあった。

なんと、劇の途中で大いにふざけはじめ、

あろうことかピアノまで弾き始めたのである。

そんな子が5人・・・。

さっそく保護者の間でも、大いにうわさになったらしかった。

私も改めてDVDを見て、すごいな、と思った。

 

もちろん、それは我々の至らなさ故である。

冷静に見てみると、

どうあっても本番の緊張に耐えられなかったであろう子が2名、

あとは、引きずられた形だった。

ありがたいな、と思ったのは、

保護者のみなさんが、

「来年も持ち越すな~。再来年には乗り越えるかな~。」

とか言ってくれたり、

「りす組さいこー!」

と言ってくれたりしたことだった。

 

子どもの心が本番に追いつかんということも、

あり得ることである。

そして、本番に追いついた子が、

しっかりと劇を支えてくれたことも事実であった。

Rちゃんなんか、女神。

元気な声で、その声をそろえて、

誇らしげに自分を表現していた子どもたちの姿もまた、

目を引いた劇だった。

 

ふふ。

ここで、「それでも子どもたち、よく頑張ったね。」

で終わらせんのが、我々である。

 

我々は、誕生会でいろんな出し物をする。

それで3月は、りす組の劇をやることになった。

内容がやりやすいということが8割の理由だが、

あとの2割は、「見ておれよ、りす組」という気持ちである。

 

完璧にやるというのは、こういうことだと、

見せてやろうじゃないか。

 

とはいえ、少し内容を変えて、ほし組のラーメン体操とか入れたりして、

小道具もうさぎ組で残っていたのを拝借したりして、構成した。

 

ところが、それが子どもたちの不興を買い、

うさぎ組が大変ご立腹との情報が入った。

「僕たちのケーキを勝手に使うな!」というのである。

これは、大変にごもっともであったので、

後日謝罪に行った。

 

園長ドウモトマミコは、子どもたちのブーイングを受け、

「いや、りす組がもう捨てちゃってて、

うさぎ組のケーキがあんまりにもおいしそうだったから・・・。」

と苦しい言い訳ながら心を込めて謝罪した。

そうすると、子どもたちが次々に「いいよ~。」と言ってくれた。

「いいよ~。」って言ってもらうのって、

こんなにほっとするんだ、と改めて思った。

 

ちなみに、ラーメン体操もなんか取られた感があって、

ぶつぶつ言っていたらしいが、

何を言うか、自分らの先生たちに花を持たすためや、

というわけで、捨て置いた。はは。

 

それにしても、先生たちの劇、よかったね~。

先生って、表現力豊かだよね、というか楽しそうだったとっても。

子どもたちも大興奮で、最高に盛り上がった。

 

またしても、私はナレーションを担当したが、

「りす組は見ているかなぁ~。」

という嫌みを間に挟むのを忘れなかった。

 

それで、劇が終わった後、ある一人に「どうやった?先生たちの劇?」

と尋ねると、話をそらしたので、もう一度同じように尋ねたが、

またもや話をそらしたので、それなりに反省をしているらしかった。

 

これで、まだ終わらない。

そして最期のすくすくの森の日。

りす組で、もう一度劇を仕掛けようじゃないかということになった。

担任がそれとなく消えてオオカミに変身し、

「このイチゴをあげないからな~。」と登場してみる、

という訳である。

 

もちろん、劇みたいにそれぞれの役にしたがって、

順番に、というわけではないが、

最期に、全員そろったそうですよ、全員。

それで、オオカミさんが負けて、みんなでイチゴを食べたそうですよ。

 

この長きに渡る我々の「やれよ。」というメッセージ。

「なんか、しちょかんといかんのやろうな。」という、

ほのかなプレッシャー。

 

「やれ。」って言われてないのに、

なんか、「やらないかんかも。」と感じること。

 

これが、コモンセンスじゃないかな~。

来年頑張ろうね。

一緒に。

 

子どものすてき。