園長ブログ

子どもと咲く花

保育の醍醐味は、なんといっても先生のものです。

毎日がとても新しくて、きらきらしています。その点、園長といえばお花の世話をするか、えらそうにするか…。

けれど、決まったことがない分、ゆったりとここにいて、あの子、この子に出会えます。

あいまいな存在であるからこそ出会えるあの子のすてき、この子のすてき。

きらりと光る子どもたちの姿を心に留めておきたくて、こうしてコラムを書いてみることにしました。

子どものすてきが、どうか、みなさんに届きますように。

2020.04.10

自分を知って、前に進む② ・・・2歳児

 

ころが、しばらくしてまた行きたいと泣く。

私が怖いのか、怖くないのか、よくわからんかったと思うが、

ともかく、外に出たい一心で、

お散歩すると言って、また一緒に外に出た。

 

大きな道路に出る。

「どっちに行くの?」

と尋ねると、彼は、道を選べなかった。

行きかう車を見ながら、ずーっと立ち続ける。

 

そのうち、「ふわぁ。」とあくびをしたので、

「帰っろっか。」というと、

「うわぁ~~ん。」と泣いた。

「さぁ、おんぶするから、幼稚園で待ってようね。」

と言って、おんぶする。

今度は、ほんの少しの距離だったが、

彼は、背中で寝始めた。

 

お母さんに会いたい一心で、孤独な冒険の旅に出たのだから、

そりゃぁ、疲れたであろう。

その冒険の旅は、あきらめの旅でもある。

「幼稚園にいるしかない」ということを、

心と体で知る旅。

 

幼稚園に戻って、テラスに座り、

ずーっと外を眺めているうちに、

ぐっすりと寝てしまった。

 

それからは、T先生とずっと過ごした。

あきらめの中で、彼は楽しさを見出していった。

T先生は、ずっと彼のそばにいてくれて、

彼のおもいつきや、彼のつくりだす動きを、

受け止めてくれた。

 

次の日には、幼稚園でおもしろいこと、

たくさん見つけたね。

友だちにも、先生にもたくさん出会いました。

 

頑張ってね、Tくん。

子どものすてき。