ここのところ、よく年長のはと組に入っている。
大敵は、お昼寝である。
日頃、年長はお昼寝をしないのだが、
夏は流石に休息を取るようにしている。
だが、寝ない。
全然眠たくありません、寝る気まったくありません光線がすごすぎて、
完敗の園長ドウモトマミコである。
だが、前日に、全員が寝たと聞いたので、
やはり、きちんと寝かさなくては、
と思い、今回は、「とても冷静、ずっと言い続ける戦法」をとる。
そうして、約1時間、Aちゃんは、
大型積み木の収納場所から降りてこいと言われ続けた。
なんなのか、このシワさは!!
と、その約一時間後に、私の隣にいたSちゃんが、
「だって、Aちゃん、まみこ先生のおるところに、
寝るがやったがやもん。」
といった。
なに。
「はよう、言うやてや、それを。」
というわけで、私が場所をあけると、
いそいそと降りてきた。
そうやったんですか。
私がなぜ、その場所にいたかというと、
Sくんをすばやくキャッチするためであった。
隙あらば、走り回る彼を阻止すべく、
超隣に待機していたわけであるが、
「先生に言えずに静かに抵抗するAちゃんの1時間」
を感じ、至極気の毒になった。
子どもにとって、「自分の場所」というのは、
とても大事な感覚である。
お弁当やおやつでどこに座るか、
ということは、子どもにとって、けっこう大きな問題である。
だからこそ、Sちゃんもまた、Aちゃんの気持ちがわかっていたわけだ。
それで帰りに、
「ねぇ、Aちゃん。
Aちゃんが、まみこ先生、そこ私がとっちょった場所、
とか早う言うてくれたら、私、15回も、Aちゃんに、
降りてきなさいとか言わんでよかったんですけど、
どう思う?
これからは、まみこ先生、そこ私の場所、
とか言うてや、早う。」
というと、ニヤ~っと笑って、
「分かった」
といった。
ほんま、すまんかったなぁ。
子どものすてき。