園長ブログ

子どもと咲く花

保育の醍醐味は、なんといっても先生のものです。

毎日がとても新しくて、きらきらしています。その点、園長といえばお花の世話をするか、えらそうにするか…。

けれど、決まったことがない分、ゆったりとここにいて、あの子、この子に出会えます。

あいまいな存在であるからこそ出会えるあの子のすてき、この子のすてき。

きらりと光る子どもたちの姿を心に留めておきたくて、こうしてコラムを書いてみることにしました。

子どものすてきが、どうか、みなさんに届きますように。

2020.09.11

許さん ・・・年中児

 

現在Mくんは、「ゆるさん」という世界で生きている。

お友だちがあやまると、

 

「ゆるさん」

 

と迷いなく言う。

許さんという権利はだれにでもある。

だから、良いわけだが、良いわけではない。

 

そこで、「怒りを解消する」ということが、

彼のテーマになる。

何かに集中して、気持ちを落ち着かせるというのは、

いい手である。

そこで、一緒に何かに集中して遊んで、

その怒りの解消を目指した。

「怒ってたけど、いい時間はあったでしょ。

 その間は、忘れてたでしょ。」

戦法をもくろむ。

 

それで、遊びが一段落したところで、

「ねぇ、今、Yくんのこと忘れちょったろ?」

と尋ねる。

速攻で、首をふるMくん。

 

「はい?

 うそ、今、考えてた?

 Yくんのこと。

 ずっと、許さんて?」

 

「うん。」

 

と大きくうなづく。

 

そうすか・・・。

 

いや、忘れてたはずなんですけどね。

Mくんの「許さん」という牙城は、なかなか崩れそうにない。

 

そこにいた、まわりの子たちに、Mくんの事情を話し、

「みんなやったらどうする?

 いいよって言うて、忘れるろ。」

 と言うと、

「うんうん。」

とまわりは、うなづく。

 

「やってよ。

 そんなに、ずっと怒ってたら疲れるやん。」

と言ってみた。

だが、Mくんの心持ちは、鉄壁であった・・・。

 

保育の試行錯誤は続く。

 

子どものすてき。