園長ブログ

子どもと咲く花

保育の醍醐味は、なんといっても先生のものです。

毎日がとても新しくて、きらきらしています。その点、園長といえばお花の世話をするか、えらそうにするか…。

けれど、決まったことがない分、ゆったりとここにいて、あの子、この子に出会えます。

あいまいな存在であるからこそ出会えるあの子のすてき、この子のすてき。

きらりと光る子どもたちの姿を心に留めておきたくて、こうしてコラムを書いてみることにしました。

子どものすてきが、どうか、みなさんに届きますように。

2020.11.30

Hくんとまたお散歩に出かける ・・・年長児

 

Hくんとまたお散歩に出かける。

彼の心は、この時、散れぢれにまとまりがなく、

ふわふわと寄る辺なかった。

 

「僕はどこまでも歩ける」という気概を持って、

我々は歩き始める。

 

しばらくすると、街路樹に雀がビヨビヨとたかっていた。

さえずり声もけたたましく感じる。

これは、おもしろそうだ、是非見に行こうと、

我々の心は、無言のうちに一致する。

 

と、目の前の信号がチカチカしている。

「お、これはいかん。

渡ろう!」

と私が小走りの構えをとって渡ろうとするも、

彼は、きちんと渡らずに止まっていた。

 

おっと。

 

と急いで逆戻りする園長ドウモトマミコ。

子どもの方が、ちゃんとしていた。

 

それから、無事一緒に渡り、

木の上の鳥の動きを見る。

 

すると、「寒い」と言い出した。

いいよ、と私のパーカーを貸す。

「まみこの、あったかい。」

という。

私は、「かわいいなぁ。」と思いながら、

袖をまくってやる。

 

しばらくして、「もう、歩けん。無理。」

と立ち止まる。

思えば、今日は、森の日だったので疲れたろう。

 

おんぶして歩く。

 

小学校の門の前で、おばさんが自転車にのって止まっている。

「こわい。

宇宙人かもしれん。」

と私の首をぎゅっとする。

「まみこせんせいは、こわくない。」

と言って歩き続ける。

 

 

「おしっこ。」

 

 

次はそうきたか。

 

そんなわけで、我々は、薄暗い夕方のお散歩を楽しんだのであった。

 

われわれのすてき。