園長ブログ

子どもと咲く花

保育の醍醐味は、なんといっても先生のものです。

毎日がとても新しくて、きらきらしています。その点、園長といえばお花の世話をするか、えらそうにするか…。

けれど、決まったことがない分、ゆったりとここにいて、あの子、この子に出会えます。

あいまいな存在であるからこそ出会えるあの子のすてき、この子のすてき。

きらりと光る子どもたちの姿を心に留めておきたくて、こうしてコラムを書いてみることにしました。

子どものすてきが、どうか、みなさんに届きますように。

2020.12.10

「一人で」の先 ・・・年中児

 

ほし組から、Hくんが私を呼びに来る。

さっきほし組を後にしたばかり。

「まみこ先生、お客さんになって。

誰も来ないから。

お客さんになって。」

と言う。

そうであろう。

また、孤高の遊びをしておるな。

 

そこで、「わかった。」と買いに行く。

するとお店では、

「子ども」と「せんせい」に区分されて、

折り紙が箱に入れられており、

箱には、「1000円」と貼り紙がしてあった。

 

「何売ってるの?」

「折り紙。」

「子どもとせんせいに分けてある。

せんせい、こっち。1000円。

子どももだけど。」

「ふ~ん。

じゃあ、みどり下さい。」

と言って、受け取る。

「けど、何、これ。

折り紙一枚1000円って。

高すぎるわ。

5円ならわかるよ。(いや、わからんけど)

作ったものならわかるで。

作ったものなら。

折り紙1枚、1000円て。

そんなん、ないわ。」

と抗議する。

すると、彼は少し考えた様子を示し、

「パクパク作る。」

と言った。

「そうそう。

それなら買うわ。」

 

と、友だちのKくんがやってくる。

「じゃあ、僕が~するよ」と、とても好意的に提案すると、

「やめて!ここはHのだから。Hが一人でするの!」

と猛然と拒否する。

「ケチやな~。

手伝ってくれる人がおらんと、

売り上げは、上がりませんよ。

一緒にやった方が、絶対店は繁盛すると思うな~。

ほら、それやって、待たせるやろ。

お客さん来たら、間に合わんやん。

ね~。」

と、そんな態度ありえんわ~、という体で、Kくんと目を合わせる。

 

彼は、「・・・・。」と止まり、

それから、すごい集中力でパクパクを作り始めた。

売るように置いていた折り紙を、全部、作るつもりであるらしい。

そして、ちょっと友だちが寄ってきたことには、

受け入れ気味であった。

 

一人だと、思い通りにできるけど、

誰かと喜びを共有できないからつまらないし、

かといって、誰かと遊ぶと思い通りできなくてけんかになるし。

難しいもんですなぁ。

 

子どものすてき。