Kちゃんが、忍者試験に合格した。
表彰式をする。
相変わらずのアカペラで歌をうたい、
「ながやま ことさん」
と名前を呼ぶと、
「はい。」
といいお返事が返ってくる。
そして、賞状を読み上げ、
「おめでとうございます!」
と言って、巻物を渡す。
いつもは、ここで「やったー!!すごい~。」
などと、叫ぶんであるが、
ふと、Kちゃんの決意を込めたまっすぐな視線を感じた。
そこで、叫ぶのをやめて見つめると、
「ありがとう。」
と言った。
「ふんがー。
なんて、おりこうなが!!」
自分からちゃんという言う子は、滅多におらん。
Kちゃんの視線は、「ちゃんと、ありがとうって言う」
っていう決意の視線であった。
その昔、無表情で、何度も砂のごちそうをくれたことを思い出す。
いいなぁ。
子どもって、いいなぁ。
子どものすてき。