園長ブログ

子どもと咲く花

保育の醍醐味は、なんといっても先生のものです。

毎日がとても新しくて、きらきらしています。その点、園長といえばお花の世話をするか、えらそうにするか…。

けれど、決まったことがない分、ゆったりとここにいて、あの子、この子に出会えます。

あいまいな存在であるからこそ出会えるあの子のすてき、この子のすてき。

きらりと光る子どもたちの姿を心に留めておきたくて、こうしてコラムを書いてみることにしました。

子どものすてきが、どうか、みなさんに届きますように。

2021.05.20

仕事を生きる ・・・年長児

 

早い梅雨入り。

ぬかるんだ園庭の一部に大きな水たまりができている。

それがおもしろくて掘るので、よけいに大きくなる。

それを、年長さんが補修工事してくれた。

特に、計画があったわけではなかろう。

 

自然の流れで生まれたその仕事ぶりは、大変にすばらしかった。

土を隅から集める人、運ぶ人、出す人、ならす人、

足でならしたり、スコップで広げたり、

そのつぷつぷの感触を味わいながら、仕事が進む。

思い思いの動きの真ん中には、目的があり、

それは「仕事」であるという心持ちがあった。

それぞれの動きは、全体として一つの音楽を奏でている。

 

入園してから、

ずっと、自分の思いつきを大切にされ、

自由な時間を享受し、

人とつながることを喜びとする生活を送っていると、

育ちの先として、

生産性を求めるようになるのではないだろうか。

それは、人の役に立つこと、社会生活に位置づくことである。

それは、誇りを生む。

 

遊びは、自分たちのもので、自分たちで完結する。

ある意味、彼らにとっては絶え間なく、

大人が営む社会生活には位置かない営みである。

 

彼らの静かな集中ぶりを見ていると、

有意義で有意味なことを、

自分たちはしているんだという誇りが見えた。

最後に、「年長さん、ありがとう。」と声をかけると、

Tくんが、笑顔でそばにやってきて、

「後で、肩揉んで。」と言った。

 

子どものすてき。