友だちのけんかの仲裁に入り、
ことごとく問題を大きくしてくれるK氏。
いつの間にか、自分が当事者になって盛り上がっている。
もしかして、彼の夢は警察?
と思い、職員室に来ていたところで尋ねてみる。
「ねぇ、Kくん。
Kくんて、大きくなったら何になりたいが?」
「ん?
おまわりさん。」
「やっぱりね!」
と私の声は上ずる。
そこで、彼を負んぶして、保育室に帰りながら、
「ねぇ、Kくん。
冤罪って知っちゅう?」
「ん~、知らん。」
「冤罪ってね、悪くない人を間違えて逮捕すること。
これはね、ぜったいにいかんこと。
君は、よくケンカしてる人を怒ってくれるけど、
めちゃくちゃやん。
よう、知らんとに。
あれはいけません。
冤罪はいかん。
わかった?」
「うん、わかった。」
わかってないと思うけど、
もうちょっと、話、聞こうや。
子どものすてき。