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日々わくわく
子どものすてき
きらりと光る子どもたちの姿をみなさんにお届けします。
2022年1月20日
女子の世界 ・・・年長児

 

年長さんとドッジボールをしていると、

Sちゃんがやってきた。

YちゃんとRちゃんが仲間に入れてくれないという。

 

「近づいても、二人で話ばっかりして、

Rちゃんは、一度も私を見てくれない」

 

 

「Sちゃん、そんなこと気づくの?!

すごいなぁ。(さすが女子)

そんなん、まみこ先生、なんて言えばいいわけ。

Sちゃん、なんて言ってほしいの?」

 

「ん~。わからん。」

「やろ!わからんわ。それ。」

「でも、前にYちゃんにぜったいSと離れないでって約束したのに、

まぁ、Sも守ってないけど、ふふ。」

 

と、急に低音になるS女子。

女子力満載やな。

 

で、結局Sちゃんは、私に何かとりなしてほしい、

と言うことだけはわかるので、

大型遊具の3階にいる二人のもとへ一緒に向かう。

 

二人といろいろ話をしている中で、Yちゃんが、

「なんで、ここに来たの?」と言ってくる。

「うん?まみこ先生って、いつも男子の相手ばかりしてるじゃん。

いろいろ事件起こすから。

でも、女子ってさぁ、何にもなくても、永遠とお話だけで遊べるじゃん。」

「うんうん。お話して遊んでる。」

「だから、その仲間に入ってみたくなった。なんのお話してた?」

「あのね、秘密基地の話。」

「うん。秘密基地。Rちゃんのお友達のHちゃんが死んで、

そのお部屋が空いてるから、そこを秘密基地にしようって、

話してるの。」

 

(こわすぎるな、女子よ。嘘なんか、ほんまなんか、図りかねる。)

 

「うん。そこには、おもちゃもいっぱいあるし、ソファもあるの。」

「ほほう。」

 

そこで、Sちゃんが「仲間に入れて」という。

一瞬口ごもったYちゃんは、それでも「いいよ。」と言った。

それからしばらくして、

Sちゃんは、Rちゃんに「仲間に入れて」と言った。

「いいよ。」という。

だが、Sちゃんは、仲間に入っている気持ちになれない様子。

 

それから、私はYちゃんとRちゃんと話を続けたが、

それは、ファッションのことであったり、

できるお勉強のことであったり、習い事のことであったりした。

女子よのう。

そのなかでRちゃんが、

「あのね~、おじいちゃんのケーキはおでん。」

と言っていて、笑えた。

ところがSちゃんは、まったくそういった話に参加せず、

私の胸を触りにきたり、ボタンを外しにきたり、

てんでわけのわからん行動を取っていた。

 

これはなぜなのか。

浮かんだ仮説は、自分に注目をしてほしいのか、

もしくは、井戸端会議が苦手か。

 

3人の人間関係における覇権争いや微妙な葛藤については、

前からちらちら聞いている。

Sちゃんに、他にも友だち作ってみたら、Kちゃんとかさ。

と提案すると、「あり」と思いながらも、嫌だと言った。

(そして、次の日はKちゃんと遊んでいた。)

Sちゃんの腹に一物的には、なんかあるのであろう。

それからSちゃんは、物作りにかけて、

園で1,2を争う技能とセンスを持っており、

大人の世界でも出店できますよという精緻さにつき、

耳だけ口だけの世界は、物足りないのかもしれない。

 

いずれにしろ、今のYちゃんとRちゃんの空気感に、

Sちゃんのモードは合っていないことは明白だった。

 

まぁ、そろそろ退散しようかな、と思い3階から園庭の様子を眺める。

すると、Sちゃんが、お尻をつっついてきた。

「誰だー!」と振り返ると、嬉しそうによける。

すると、YちゃんとRちゃんもつっついてきた。

それで、「つっつく誰だこちょばすごっこ」が始まった。

もう、めちゃめちゃ楽しそうで、Rちゃんの腹はよじれていた。

 

結局、ここよね。

だって、まだ6歳だもんね。

 

そのあと、私に用事ができ、

「ちょっと、時間がかかるから、3人で遊んでて。」

といった瞬間に、Sちゃんが「やった!」と言った。

 

なに、その、私が「3人で」といったことが、

仲間に入ったことの確約になったわけなの?

うーん。

意味が分からん。

 

Sちゃんにとって、

「仲間に入っている」ってどんなことなんだろう?

要経過観察。

 

女子の世界のすてき。

 

 

 

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