園長ブログ

子どもと咲く花

保育の醍醐味は、なんといっても先生のものです。

毎日がとても新しくて、きらきらしています。その点、園長といえばお花の世話をするか、えらそうにするか…。

けれど、決まったことがない分、ゆったりとここにいて、あの子、この子に出会えます。

あいまいな存在であるからこそ出会えるあの子のすてき、この子のすてき。

きらりと光る子どもたちの姿を心に留めておきたくて、こうしてコラムを書いてみることにしました。

子どものすてきが、どうか、みなさんに届きますように。

2022.02.20

羽ばたく① ・・・年長児

 

この日は、コマ大会だった。

今、劇の取り組みが盛り上がっている時期なのだが、

あやめ組は、「三枚のお札」をやる。

この劇では、お札で、ダンスしたり、音楽を奏でたり、

こまのスゴ技を見せて、鬼を虜にするという話になっている。

そこで、コマ部が(担任が、「部」と呼ぶので笑える。)いろんな技を見せるのだが、

なんと、手乗せがほぼできるようになり、

若草幼稚園に新たな光を差し込もうとしているL氏が、

 

「普通の技やります。」

 

・・・。

何を?

普通の技て、なんなんすか。

 

というわけで、劇の練習が終わった後、彼を呼ぶ。

 

何、それ。普通の技って、何よ。

失敗しても成功しても、

自分ができることに挑戦することが大事なんや、

ちゃんと言ったらいい、

失敗するかもしれないけど、頑張りますって、

ほんま、かっこわるいわ。

なんや、それ。

 

と、痛烈に、ふざけるなよ、と言わんばかりに、

彼を説得する。

まぁ、してない。説得。雰囲気的には、ほぼ、強制。

 

「ほんなら、傘回しする。」と言い出したが、

まぁ、それもえいけど、

手乗せができる子は、若草幼稚園、史上初何やから、

頑張りや。あんたしか、できんことなんやから。

と、とりあえず手乗せを押す。

 

そんな流れの次の日のことである。

彼は、前日に非常にお母さんに怒られていた。

それは、大変ごもっともな話であった。

彼は、怒られた時、泣いてしまって、

もう、泣かんって心に決めたのに、

朝起きたら、涙が出てしまった、と言った。

 

「あら。涙って、いいんで。

泣いたら弱いと思ってるの?」

 

「うん。」

 

「それは、違うわ。泣くってね、心のバランスを取ること。

いっぱいいっぱいになった心を、涙で流すの。

理事長先生も、よく泣くで。(コマーシャル見たときとか・・・)」

 

「えっ!!ほんと!?」

 

「うん。ほんと。

まみこ先生もよく泣くで。

人のおるところでは、泣かんけどな。」

 

それで、また、

君は、自分のできることに向かって頑張ることが大事なんや、

という話をした。