そうすると、「ぼく、こま頑張ろうかな。」と言い出した。
「うん。まずは、今日頑張り。パワーあげるわ。」
といって、お腹に手をあてる。
「ここが大事なん。ここ。パワーはお腹にためるが。
それで、すぱんっと回すわけよ。」
「L,優勝する。」
「うん。頑張りや。
優勝できたら、一緒に喜ぶ。
優勝、できんかったら、もっとパワーあげる。」
というと、
「次、頑張るため?」
「そう。」
わかっとるじゃないか。
「勝っても、負けてもいいから、ただ、こまのことだけ考えたらいい。」
というと、
いい目で、うなづくL氏であった。
そして、本番が始まった。
彼は、毎回投げる前に、私を見た。
私は、それに合わせて、うなづく。
そして、彼は、ブレずに投げ続け、
とうとう、決勝に来た。
ワクワクしている様子が見える。
2回勝負の第一戦。
投げる前に、視線をよこす。
私はうなづく。
勝った。
次で決まる。