お友だちに、嫌なことを言われちゃったAちゃん。
「どうしたの?Aちゃん。」
ときいても、何も言わず、固まっています。
長いこと。
すると、お隣のKちゃんが、説明してくれました。
なるほど。
Mちゃんが、嫌なことを言ったのね。
「そうなのね、」と私が言うと、ぽろぽろぽろぽろ、涙をこぼします。
「いいんだよ、Aちゃん、泣いていいんだよ。」というと、
もっと、ぽろぽろぽろぽろと涙が出ます。
一方、Mちゃんは、なんだか嬉しそう。
なぜかしら。
「ねぇ、Mちゃん、あなたAちゃんがこんなに泣いているのに、
なんだか、嬉しそうね。なんで?」
と聞いても、淡い笑みを浮かべます。
いじわるなお顔。
あー、この人も、何か解放されていないのね、
何かをいつも我慢してるのね、
と思う私。
「Aちゃん、Mちゃんに、嫌だったって言える?」
まだまだまだまだ、固まるAちゃん。
「じゃあ、代わりにまみこせんせいが言ってもいい?」
というと、かすかにうなづく、Aちゃん。
そこで、私が代わりに言って、Mちゃんが、「ごめんね。」と謝りました。
すると、「いいよ。」と。
うそよ、Aちゃん。
「Aちゃん、いいよ、はうそだよね。嫌だったよね。」
というと、般若の形相で、また、ぽろぽろぽろぽろと涙をこぼしました。
自分の気持ちを「嫌だった」って言えるといいね。
じゃないと、般若になっちゃうね、Aちゃん。
まずは、泣いて、それから言えるようになろうね。
ゆっくりね。
Aちゃん。