認定こども園になり、半数の子どもが長い時間、園で過ごすようになり、
4月1日から、登園する子どもたちも増えた。
一日目、Hちゃんは、とても緊張していて、
すぐに私の腕の中で寝た。
寝ていても、私に身を預けることはなかった。
穴の中で、全てを遮断して身を潜めている、
かよわき動物のようだった。
二日目、Hちゃんは静かに涙を流した。
「泣いていいんだよ。」というと、
「ママ。」と言って、声を絞り出すようにして泣いた。
「うん。ママに会いたいね。」というと、
我慢していた涙が、どんどん流れてきて、
「ママ。」という声も高くなって、
やっと大きな声が出た。
そして、「ママに会いたい。」
「ママに来てほしい。」と、
とっても悲しそうな声で泣いた。
三日目、Hちゃんは、ママから離れたとたん、
とっても大きな声で泣いた。
「ママ、ママ、」と何度も呼んで泣いた。
よかった。
四日目、Hちゃんは、泣きながら、自ら私に抱っこされに来た。
「えらいね。」
子どもって、ほんとに頑張る。
今日は、私の背中で寝た。
その身体は、ずっしりと重たかった。
Hちゃんは、30分ちょっと悲しみにくれると、
驚くほど、パッキリと遊び始める。
「これする。」
「これいらん。」
「あれがいい。」
なんというか、仕事できるタイプ?
入園式でも表情が固く、私が近づくと、
「連れていくなよ。」といわんばかりに、
ママに身を寄せていたので、
もうちょっとかかるかもしんないけど、
先が楽しみな、まるで岩崎ちひろの絵の中にいるような、
かわいいHちゃんである。
先生たち、いつも見てるからね。
子どものすてき。