園長ブログ

子どもと咲く花

保育の醍醐味は、なんといっても先生のものです。

毎日がとても新しくて、きらきらしています。その点、園長といえばお花の世話をするか、えらそうにするか…。

けれど、決まったことがない分、ゆったりとここにいて、あの子、この子に出会えます。

あいまいな存在であるからこそ出会えるあの子のすてき、この子のすてき。

きらりと光る子どもたちの姿を心に留めておきたくて、こうしてコラムを書いてみることにしました。

子どものすてきが、どうか、みなさんに届きますように。

2022.06.20

それでいいのか ・・・年長児

 

担任の先生から、Yくんの話を聞く。

なんでも、プールが嫌だそうで、それでヤケを起こして、

家で暴れたそうである。

 

そういうわけで、ある朝、彼に会いに行く。

 

「Yくん、プールが嫌なんやって?」

「うん。」

「そんなさぁ、水怖がっててどうすんの。

津波来たら、溺れるわけ?

大変やなぁ。それは。」

 

瞳孔を開いて、黙るY氏。

「・・・・。」

 

「津波来たら、溺れるんや。」

と繰り返すと、後ろにいた子が、

「津波来たら、溺れるでね。」と同調する。

 

「Yくん、さらに、もう一つ。

君、嫌なことがあったら、暴れるんやって?

物とか投げたりして。」

 

また、瞳孔がひらく、Y氏。

 

「恥ずかしいなぁ、年長にもなって。

嫌なことがあったら、暴れるなんて。

やめます、そんなことは。

君に言いたいことは2つ。

水を怖がりよっちゃいかん、嫌なことがあっても暴れない。

わかったか。」

 

驚きを隠せず、ノリでうなづくY氏に

「そいじゃあぁねぇ。」

と去る、園長ドウモトマミコ。

 

情緒の安定した普通の素直な、そのまんまの子であるから、

まぁ、これだけ言っても大丈夫であろう。

 

それで、私が花壇で花を植えていると、

Yくんがやってきて、話しかけてきた。

「この間、ここでちょうちょ捕まえた。」

 

「おおぉ。水が怖いYくんじゃないか。」

 

と蒸し返す。すると、

「僕が怖いのは、水なんじゃない。」

「あぁ、日浦コーチね!(聞いた聞いた、そのこと)

あのさー、彼は日本一で。

まみこ先生が、どうか、お願いしますって死ぬほど頼んで来てもらってる先生やが。

日浦コーチを怖いとかいいよっちゃ、強い子になれんで。

ええか。

日浦コーチに、ついて行ける子にならな。」

 

すると、僕の方がおかしいのかしら、という表情になるY氏。

 

そうそう、その通り。

 

「今日は、もう、休んだらいいから。」

「今日、持ってきてない。(水着)」

(実は、水は平気らしいが・・・。)

「うんうん。今日はいいから、

ちゃんと日浦コーチがどんな人か、見といてや。

すごい人やから。」

 

というわけで、私たちの会話はそこから虫に戻った。

 

こちらのダメ出しに対する聞き入れ方に、

やはり素直さを感じる。

愛情豊かに育っている子の特徴かな。

アウトプットもインプットもシンプル。

 

子どものすてき。