また、年中さんのかけっこがあった。
そのとき、一番早いSくんの妹のTちゃんが見ていた。
「Tちゃん、次、Sくんで。」
という私の声が、Sくんに聞こえた。
急に、Sくんの肩がいかり肩に動く。
エンジンが入ったようだ。
そういうわけで、この度の勝負は、
健闘をたたえ合う同時着になりかけたが、
妹へのエンジンが勝った。
子どものすてき。