気の強い女子がけんかしている。
そして、Yちゃんが泣く。
どうしたの?
と尋ねると、Iちゃんが「ばばあ」と言ったそうである。
それで、Yちゃんが怒って押したら、
Iちゃんがおそらく電光石火でやり返して、
Yちゃんが泣いたというわけだった。
「なになに。」
と私が近づいたとき、そばにいてYちゃんに共感していたHちゃんが、
「今から、お話しするきね。(まみこ先生が来たから)」と、
なぐさめるようにYちゃんに言う。
なんていい子かしら。
「Iちゃん、仲間に入りたかったの?」
というと、黙って、かすかにうなづく。
「あのさ~、ばばあとか言う人と一緒に遊びたいと思う?
そんなわけないやん。
そんな時は、仲間に入れてっていうが。
ね。
そんな、ばばあとか、叩くとか、一緒に遊びたいわけないろ。」
というと、納得の顔色であった。
だがしかし、ツンデレ極地のIちゃんが、ここで「仲間に入れて」と
気持ちを切り替えて言葉にするのは、ちょっと難しそうだった。
そこで、私が「仲間に入れて。」と仲間に入り、
「ほら、Iちゃんも一緒に遊ぼう。」と招き入れた。
それから、私が何かの用事で場を離れた。
すると、Hちゃんが私のところにやってきて、
「さっき、Iちゃんがね、座ってね、仲間に入れてって言うた。」
と報告に来た。
「まじで!
やったやん、Iちゃん。それでいいがよ。よかったね。」
というと、Iちゃんは、ニコッと嬉しそうな笑顔を見せた。
そうなのよ。
ただ、知らないだけなのよね。
どうすればいいかね。
と感じ入ったと同時に、
そうやって報告に来てくれたHちゃんのことを、
さっきからお見事と、感心したのであった。
子どものすてき。