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2025年8月20日
誤解されやすいことについて① ・・・5歳児

私は、N氏を大変大切に思っている。

N氏は、実際「N」ではないが、Nにしておく。

 

彼は、思わず手が出るということがちょいちょいあるせいで、

職員室にお入りなさり、時に叱責され、時に沈黙の時間を共に過ごし、

時に一緒に絵を描いた。

 

したがって、アイデンティティにおいて、

自分に不安を覚えることも少なくなかった。

ただ、愛情深く育っていることで、

存在そのものにおいては健やかであり、独特の華やかさがある。

そして、どこか紳士的でもあった。

 

そんな彼に変化が見え始めたのは、4歳児の頃である。

だんだんと、何かしでかしても、次がある、

僕はそこで終わりになるわけじゃない、とわかってきたようだった。

そして、やってしまった、という反省から、

やらなきゃよかった、という後悔を経て、

やってしまうんだな、おれって、という腹の据わりに変わった。

そんな自分を受け入れて、それでも頑張ろうとする姿勢には、

どこか決意があった。

何かしでかして、それが何か?とせせら笑っていた3歳児の頃が懐かしい。

あの頃は、きっと自分に対して確とした希望を持てなかったのだろう。

なぜなら、3歳児は今を生きているから、やってしまった俺は、

永遠にやってしまう俺、のように感じてしまうのだ。

だからこそ、その都度しっかりと再生しておくことは大事である。

 

そんな彼の大きな転機は、生活発表会であったように思う。

彼はここで、見事主役を務めあげた。

私は何より、彼が主役を選んだことが嬉しかった。

まっとうなことをまっとうにやるには、すさまじき勇気がいる。

彼は、そこに希望という名の挑戦をしたのである。

 

まぁ、実際のところアイデンティティをかけて挑戦しているので、

緊張もすさまじかった。

落ち着かなくなって、いらんこともしていた。

また、無駄なことはやりたくない、というところもあったので、

必要ないと思うと、場を離れることもあった。

 

だが、劇の進行も自分の役割も完璧に覚えていた。

緊張のあまり、ふざけることもあったが、

それよりも勝ったのは責任感だった。

これ以上はいかん、劇を壊す、とわかったかしらん、

しっかりとバランスを保ち、むしろ劇が華やかになった。

 

そんなわけで、彼はまっとうな舞台で、まっとうな役をまっとうにやり遂げ、

新しい世界に入った。

それは、「俺はできる」と思える世界である。

 

そんなわけで、5歳児では本当に目立たなくなった。

つまり、職員室に来ることがなくなったというわけである。

代わりに出てきたのが、思いやりである。

何というか、その気の配り方、と驚いたことがあった。

 

 

 

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