そういえば、Rちゃんて「おはよう」って言わんな、
と、ある日思う。
もともと照れ屋だし、「改まりまして」は超苦手だし、
そんな思いで、これまで接してきたが、
そろそろ、種まいてもいいかもしらん、
と思い、ある日、改まり的に、「Rちゃん、おはよう。」と言う。
沈黙の返事が返ってくる。
本人も、微妙に分かった様子である。
少し間をおいて、
「Rちゃん、おはようって言うてや。」というと、
ふんふ~んとプイ逃げする。
まぁ、そうであろう。
だが、いつもとちょっと違ったことは、鋭敏な彼女ならわかっている。
次の日、朝一番ではなく、ちょっと時間がたったところで、
「Rちゃんおはよう。」と言う。
案の定、無言で下を向く。
そこで、「Rちゃん、おはようって言える子になってよ。」
と声をかける。
無言のRちゃん。
そして、私は2日、朝いなかった。
3日後、お父さんに抱っこされてきたRちゃんに、
「Rちゃん、おはよう。」と声をかける。
すると、はっきりとした「おはよう。」が返ってきた。
!
「ちゃんとご挨拶できた。えらいね。」と声をかけると、
笑顔が返ってきた。
驚きと共に、納得もする。
育てる者の願いを受け取り、
自分なりに感じ、考えて応える真心。
Rちゃんのすてき。