ときどき、出てくる涙を一生懸命にこすり、
なんどもなんども、消そうとする子どもがいる。
そんなとき、
大丈夫よ、
という気持ちでそばにいる。
だけれど、この間、その意味がとてもよくわかった。
いつもは、流しっぱなしにする私の涙。
そのときは、流れる涙をどうしても受け入れたくなくて、
必至でこすった。
あー、これか。
これが、あの子、この子の気持ちなんだ。
私、泣いてない、って思う涙。
流れ落ちる前に、溢れる前に拭く涙。
こんな気持ちなんだね。
保育の醍醐味は、なんといっても先生のものです。
毎日がとても新しくて、きらきらしています。その点、園長といえばお花の世話をするか、えらそうにするか…。
けれど、決まったことがない分、ゆったりとここにいて、あの子、この子に出会えます。
あいまいな存在であるからこそ出会えるあの子のすてき、この子のすてき。
きらりと光る子どもたちの姿を心に留めておきたくて、こうしてコラムを書いてみることにしました。
子どものすてきが、どうか、みなさんに届きますように。