前に、すくすくファミリーコンサートで泣きはらして頑張った、
Aちゃんのことを書いた。
Aちゃんは、いつも声が高く、東京弁的、お姫様的、アイドル的言葉を使う。
つい、こっちもその調子に乗せられることが多い。
置き忘れたままになったカバンを見て、
「あら、なんで私のカバンがここにあるのかしら。」
ときたら、
「ほんとね、何故あるのかしら、不思議ね~。」
なんて、「あなたがそこに置いたからです。」と心で突っ込みながら、
こんな会話を楽しむ。
そのAちゃんが、とても本気になると、
おそろしいlow tensionとなり、
声がめっちゃ低くなることが、お誕生会の司会のときに分かった。
私はなぜか、それにとても感動してしまった。
彼女が、自分の境界線を越えて、
それをやるべきこととして捉えたとき、
こんなにも、声が低くなるのだと、
それが、私にはとても明白な成長の証しに思えた。
そして、この生活発表会の取り組みで、
彼女はマック屋さん兼アイドルになった。
最初は、まったく我関せず風であったが、
途中から、そのlow tensionモードで参加するようになった。
私は、その姿になんてかわいいんだろうと見とれ、
本気なんだなと、嬉しかった。
私は、彼女に踊りを覚えてもらおうと、必死になったが、
全然、それとは関係ないところで、
いつの間にかちゃんと覚えていた。
前から知っていたという噂もある。
そして本番。
彼女は、いたって普通に、
役をこなした。
そう、low tensionではなかった!
まさしく、動きに見通しをもって、参加していた。
なんという成長であろうか。
私が、Aちゃんに名前を覚えてもらうまでには、随分と時間がかかった。
試しに名前を聞いてみると、いつもやっぱり覚えてなかった。
しかし、運動会で、ゴールテープ係を一緒にやって、
いろんな局面で心を共にすることができるようになって、
妙に笑える会話がお互いに増えた。
私は、東京弁的、お姫様的、アイドル的言葉の世界を超えて、
彼女が私たちの世界を分かろうとしてくれていることが嬉しかったし、
自分もその一員なのだと、致し方なく、しかしながら、喜びをもって、
取り組んでくれたことが嬉しかった。
次は、小学校だね、Aちゃん。
あなたは、ほんとうにすてき。
頑張ってね。
Aちゃん。