「体育が嫌い」に我が息子がなるなんて、思いもよらなかった。
したがって、超がつく運動不足。
これではいかんと、朝走ることにする。
しかし、走るにならず、歩く。
それでも、帰ってくると、
「熱が出た。熱がある、僕。
学校お休みする。」とくる。
いつも相手にしないが、その日は、あんまりうるさかったので、
体温計を持ってくる。
喜々として測る息子。
「32度。 ・・・。」
「はい?」
そんな体温ないでしょう、いくらなんでも。
予想外の体温に、とまどう息子。
また、測り直す。
「33度。」
「ぷっ」
ないことは確か。
しばらくして、「34度に上がった。」という。
粘るね。
「ちょっと、低いは低いで心配だから、
ちゃんと測って。」
としっかりと脇に挟ませて測ると、
すぐに、36度1分と出る。
「ほ~ら、大丈夫じゃん。」
そして、順調に熱は上がっている。
私が4分になったのを確認したところで、
なぜか、さっと体温計をとって消す息子。
「36度2分だった。」という。
今度は、熱が低すぎて体調が悪いという、戦法にかえたらしい。
「4分だった、見た、お母さん。」
というと、
「2分だった、」と引きつり顔で主張する。
と、兄から、
「どっちだって、一緒だっつうの。」
というツッコミが入る。
その通り。
かくして、学校を休むという、彼の野望は潰えたのであった。