園長ブログ

子どもと咲く花

保育の醍醐味は、なんといっても先生のものです。

毎日がとても新しくて、きらきらしています。その点、園長といえばお花の世話をするか、えらそうにするか…。

けれど、決まったことがない分、ゆったりとここにいて、あの子、この子に出会えます。

あいまいな存在であるからこそ出会えるあの子のすてき、この子のすてき。

きらりと光る子どもたちの姿を心に留めておきたくて、こうしてコラムを書いてみることにしました。

子どものすてきが、どうか、みなさんに届きますように。

2015.09.20

美しい人 ・・・5歳児

 

みなさんが、もし当たり前の行動の一つ一つに、

意味づけをしようとしたらどうなるだろうか。

例えば、なぜ食べるときに決められた場所があるのだろう、とか、

なぜ今ここで立ちあがって移動しなければならないのだろう、とか。

そんなふうに考え始めると、行動はとまる。

 

だから、今Sちゃんは、動けない。

 

しかし、その心のなかは、哲学的な思考で満たされている。

何が必要で、何が必要でないのか。

何のためにそれがあり、何のためにそうするのか。

しかし、時間はどんどんと進み、

答えを見つける前に、さまざまな出来事が迫ってくる。

 

だから、Sちゃんは、動かなければならない。

 

そこで、内省が始まる。

この出来事に、自分はどう関与するのか、

どう、関与すべきなのか。

自分は何を欲しているのか、

そのために今、どうすべきなのか。

 

Sちゃんの心は、選択色に染まる。

 

誰も真似できない、知性の領域で、Sちゃんは一つ一つ考えていく。

一つ一つを、誠実に、ままならない心を抱えて生きる。

Sちゃんの表情は、あまりにも透明で美しい。

 

美しい人。

  

子どものすてき