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日々わくわく
子どものすてき
きらりと光る子どもたちの姿をみなさんにお届けします。
2015年10月10日
やればできる ・・・年中児

 

高知の男は、やればできるといってやらんのが定番であるが、

それはおいておこう。

 

これは、年中のYくんの話である。

 

Yくんは、一番であることを求めていたが、

どうも、一番になれそうになかったので、

走りたがらなかった。

走ってみても、

一番になれないとわかると、すぐに足が止まって泣いた。

 

しかし、今一番になれなくても、大きくなったら、

きっと、一番になれる、そのためには、頑張らないとね、

と励ます。

お家の方も、一緒に走ってくれたりして、

「最後まで走ろうね」って、温かく見守ってくれる。

 

そうして、彼は、ある日本気で走った!

おぉ!!

そして、2番だった。

これには、びっくりしたが、

本人は一番がよかったので、ゴール間近で座り込んで泣いた。

 

本気を出して、挫折。

つらいね。

 

それでも、一つの希望をもって、

彼は次回に臨み、一番でスタートを切るも、

すぐに2番と分かり、座り込んで泣いた。

 

挫折が確かなものになってしまった。

 

Yくん、今年は2番だね。

でも、来年はわかんないよ。

年長さんになったら、わかんないよ。

頑張ってるじゃん、頑張ってるよ、Yくん。

 

その日の午後、

先生とYくんが、数名の友だちと一緒に、園庭に下りてきた。

そして、先生とYくんが、何度も何度も走る。

友だちがゴールテープを持って、

Yくんは、何度もゴールテープを切った。

最高に嬉しそうな笑顔。

それから、友だちが走り始め、Yくんがゴールテープをし、

そうして、とうとう、Yくんは、その友だちたちとスタートラインに立った。

 

おぉ!

Yくん!

私の心が「頑張れ!」と叫ぶ。

 

スタートして、2番、

でもY君は走ることをやめない。

負けるからショートカットした。

まぁ、よかろう。

それでも、2番。

でも、走ることをやめない。

そして、とうとう、3番になってしまった。

でも、最後まで、走った。

顔には笑顔が浮かんでいる。

 

先生は、最高に嬉しそうに、彼を抱きしめた。

 

先生はみんなの先生だが、

ときどき、あなただけの先生になる必要がある。

 

あなただけの先生は、子どもの心に翼をつける。

 

Yくん、すごいね。

Yくんのすてき、先生のしあわせ。

 

子どものすてき。

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