園長ブログ

子どもと咲く花

保育の醍醐味は、なんといっても先生のものです。

毎日がとても新しくて、きらきらしています。その点、園長といえばお花の世話をするか、えらそうにするか…。

けれど、決まったことがない分、ゆったりとここにいて、あの子、この子に出会えます。

あいまいな存在であるからこそ出会えるあの子のすてき、この子のすてき。

きらりと光る子どもたちの姿を心に留めておきたくて、こうしてコラムを書いてみることにしました。

子どものすてきが、どうか、みなさんに届きますように。

2015.10.20

日の丸 ・・・年長児

 

朝、登園してきたTくんと目が合う。

ん?泣いてる?

 

「どうした、Tくん。」

 

しばらく、たたずみ、泣きそうな表情でこういった。

 

「落とした。」

「落とした?何を?」

「旗。」

「あぁ、旗ね。」

「濡れた。」

「濡れた!見せて。」

「消えちゅう、直せん。」

と涙ぐむ。

 

運動会で使う、お家で作ってきた旗を見せてもらう。

 

「おっ、日の丸やん!ここで日の丸を選べるってすごいなTくん!

 Tくんは天才や!

 ん、確かに、濡れてるね。

 そうかそうか、大丈夫。やり直せる。

 それにしても、日の丸を選ぶなんて、Tくんは天才で。」

 

と、彼は相変わらずの小さな声でこう言った。

「簡単そうやったき。」

ずこっ。

そうやったですか。

 

それで、本当は緑に赤い丸のバングラディシュを最初はやりたかったけど、

難しそうだったから、日の丸にしたとのことであった。

そして、お姉ちゃんが手伝ってくれた、

というよりは、ほとんど、全部やってもらったような感じでもあったので、

よしよし、幼稚園でもう一回やろう、

ついでに、緑と赤のバングラディシュと日の丸と両方やろう!

 

ということで、先生とやり直したTくんでした。

運動会では、バングラディシュの旗が軽やかに舞いました。

 

よかったね。

子どものすてき。