Sくんが、「まみこせんせい、親指痛いき、まいて、」
と言って来た。
うっすらと親指にかすり傷。
その小さな手に普通のカットバンをまく。
「大きいね。」(カットバンが)と私が言うと、
「大丈夫、お兄ちゃんやき。」
と言った。
「お兄ちゃん!
それは承服しかねる。」
というと、「んふ。」と笑った。
子どものすてき。
保育の醍醐味は、なんといっても先生のものです。
毎日がとても新しくて、きらきらしています。その点、園長といえばお花の世話をするか、えらそうにするか…。
けれど、決まったことがない分、ゆったりとここにいて、あの子、この子に出会えます。
あいまいな存在であるからこそ出会えるあの子のすてき、この子のすてき。
きらりと光る子どもたちの姿を心に留めておきたくて、こうしてコラムを書いてみることにしました。
子どものすてきが、どうか、みなさんに届きますように。