園長ブログ

子どもと咲く花

保育の醍醐味は、なんといっても先生のものです。

毎日がとても新しくて、きらきらしています。その点、園長といえばお花の世話をするか、えらそうにするか…。

けれど、決まったことがない分、ゆったりとここにいて、あの子、この子に出会えます。

あいまいな存在であるからこそ出会えるあの子のすてき、この子のすてき。

きらりと光る子どもたちの姿を心に留めておきたくて、こうしてコラムを書いてみることにしました。

子どものすてきが、どうか、みなさんに届きますように。

2016.03.01

まるごと憮然 ・・・2歳児

 

森で、傾斜としては、30度ほどの岩を、

ロープを使って上る。

え~、2歳も!

しかし、A君は登る。

何度もずり落ちるがやめない。

そして、長靴を脱ぎ捨てる。

かっこいい~。

そして上った!

「やったー!!」

とみんなで拍手喝采を贈る。

 

そして、もう一人のA君が上る。

最初から、かなりずりずりで、周りはみんな「無理だな。」と思う。

しかし、本人は、やめない。

何度ずり落ちても、やめない。

 

そのうち、力の入れどころがわかり、

上れ始める。

しかし、ずりずりと落ちる。

 

そのうち、交互に手を動かすことがわかる。

しかし、また、落ちる。

 

途中で、引き上げようと、おじさんが縄をひっぱってくれたが、

タイミングが合わず、むしろ落ちる。

静かに怒るAくん。

そして、また登るが、落ちる。

 

見かねて、「また、今度にしよう、」と声がかかる。

まわりも、「うんうん。」とうなづく。

 

そこで、

 

憮然。

 

まるごと、憮然。

 

その負けん気は誰譲りでござろうか。

 

そして彼は、あきらめずに、登る。

おぉ。

登れている!!

 

そして、登り切った。

なんと!

みんな驚きと共に、拍手喝采を贈る。

 

しかし・・・。

彼の表情は、それほど嬉しそうではなかった。

 

「恐かった?」と尋ねると、

こくん、とうなづいた。

 

はは。

 

でも、すごいよ。

ほんとに、すごい。

なんて、強い心。

 小さな身体に、大きな大きな心が宿っている。

 

それでね、次回は挑戦しませんでした。

わはははは。

 

Aくんのすてき。

 

子どものすてき。