森で、傾斜としては、30度ほどの岩を、
ロープを使って上る。
え~、2歳も!
しかし、A君は登る。
何度もずり落ちるがやめない。
そして、長靴を脱ぎ捨てる。
かっこいい~。
そして上った!
「やったー!!」
とみんなで拍手喝采を贈る。
そして、もう一人のA君が上る。
最初から、かなりずりずりで、周りはみんな「無理だな。」と思う。
しかし、本人は、やめない。
何度ずり落ちても、やめない。
そのうち、力の入れどころがわかり、
上れ始める。
しかし、ずりずりと落ちる。
そのうち、交互に手を動かすことがわかる。
しかし、また、落ちる。
途中で、引き上げようと、おじさんが縄をひっぱってくれたが、
タイミングが合わず、むしろ落ちる。
静かに怒るAくん。
そして、また登るが、落ちる。
見かねて、「また、今度にしよう、」と声がかかる。
まわりも、「うんうん。」とうなづく。
そこで、
憮然。
まるごと、憮然。
その負けん気は誰譲りでござろうか。
そして彼は、あきらめずに、登る。
おぉ。
登れている!!
そして、登り切った。
なんと!
みんな驚きと共に、拍手喝采を贈る。
しかし・・・。
彼の表情は、それほど嬉しそうではなかった。
「恐かった?」と尋ねると、
こくん、とうなづいた。
はは。
でも、すごいよ。
ほんとに、すごい。
なんて、強い心。
小さな身体に、大きな大きな心が宿っている。
それでね、次回は挑戦しませんでした。
わはははは。
Aくんのすてき。
子どものすてき。