はと組最後の日に、Kくんが、こう言ってきた。
「先生、どうしようか迷っているが。」
「何を?」
「園長先生に、4年間ありがとうございましたって言うかどうか。」
「 !
大丈夫、言えるよ。」
と励ました。
ここからは、エンチョウの私が書こう。
はと組に入っていたエンチョウセンセイは、トイレ掃除が終わり、
さよならの挨拶をしようと、Kくんの前にしゃがんだ。
すると、みちこ先生がKくんに目配せし、うなづいてる。
なんだなんだ?
と私の心にはクエスチョンマークが広がった。
そして、Kくんを見る。
彼はこういった。
「一年間、ありがとうございました。」
私の胸が熱くなった。
みちこ先生の胸も熱くなった。
緊張で4年間が1年間になっていたけど、
そんなことはどうでもよく、まとめた思いを表そうとしてくれたことが、
本当に、本当に、嬉しかった。
みんなのおやつが終わると、
みんなが食べこぼしたものをそっと集めて捨ててくれていたKくん。
そのやさしさから、Yくんの拠り所となり、加減が分からないために、
かなり辛い思いをしても、Yくんに寄り添ったKくん。
出せない思いをユーモアに変えて乗り越える知性と強さを持つKくん。
ありがとう。
はと組の一年。
一人一人の成長を身近で感じた一年でした。
一年生、がんばってくださいね。
また、会いましょう。
みちこより。