午後5時。
子どもたちが淋しくなる時間帯。
私の二つの膝は埋まっている。
そして、背中に一人。
その他の方々は、パンチをしてきたり、帽子を取り上げてどこかへ隠す。
うーむ。
忙しいのう。
どの子にどんなふうにかかわればいいのかのう。
とりあえず、パンチしてきた年少さんを転がして、
泣いたふりをしながらこちょばす。
と、Eちゃんがおいしそうに作ったジュースを持ってきた。
「あら、おいしそう~。」
と飲むふりをすると、
「からいで。」
というので、その後、ぺっぺっろとして見せる。
で、なぜか私の名演技が始まった。
「うわぁ、なんておいしそうなジュースなんだろう。」
「からいで。」
「そんなわけはない。
うわぁ、メロン味だ、きっと~。」
「からいで。」
「よおし、飲んでみよう~。」
と飲むふりをし、
それから「ひーっ」と叫んで、
手あたり次第、こちょばし始める。
子ども、喜びまくる。
したがって・・・。
このジュースを15杯は、飲むことになる。
飲むふりをしては、「ひーっ」とやって、
子どもが「きゃぁーっ」と逃げているうちに、
のども痛くなってきた。
「もう、いいです。
お腹いっぱいです。」
と休もうとするも、許してくれない。
「ご注文のジュースです。」とさえ言ってくる。
「いえ、注文してません。」と言っても、
「しました。」
と断言され、飲まされる。
で、「うぎゃー、」と言って、また追いかける。
あぁ。
子どもしつこさのすてき。