さて、毒のきいたごっこ遊びなだけに、
化け猫は赤ちゃん猫に、とても辛くあたっていた。
赤ちゃん猫は、まるでシンデレラであった。
ピシッとたたかれたり、ごちそうをもらえなかったり。
だが、さすがに双子の姉妹であるから、
そうそう、シンデレラばかりでいられるかと、
最後は、ニャーニャーとひっかきあってケンカしていた。
ごっこ遊びを忘れてないところが、さすがだなと思った。
さて、ここのボス、もといお母さんのTちゃんは、
ごちそう作りに専念していたが、
そのうち、私に食事を運んでくれるようになった。
そのとき、「今、雪が降りゆうがね~。」といってから、
「はい、かき氷。」と出す、
という、実にポイズンなお母さんであった。
これこれこう、という状況設定を創り出せるところが、
彼女のボス所以であろう。
こうして、私は寒いお天気のなか、氷のクッキーやかき氷を
何杯もいただくことになった。
この後彼女は、あいまいだった私の存在について、
「まみこ先生、わたしらぁの友だちながね、
だから、家に泊まりに来るが。」
と設定を施し、私は、家に招き入れられることになった。
というわけで、私はこのごっこ遊びにどっぷり浸かってしまう羽目に、
相成ったのであった。
子どものリズムに乗って、
子どもが作り出す時の流れに身を任せて、
子どもと一緒に楽しかった、
ポイズンごっこ遊びでした。
子どものすてき。