若草幼稚園は、平成30年に50周年を迎えました。この50年来変わらず、子どもの健やかな成長を喜びとし、日々を歩んでおります。
特に、平成元年より教育環境として所有するすくすくの森は、3000坪の植生豊かな森で、生きることの喜びを与えてくれます。
子どもを育てるには、あまりにたくさんの課題が山積する現代ですが、いつの時代も子どもの生き生きとしたエネルギーは変わることがありません。
若草幼稚園では、以下の4点を大切にして、専門性の高い教育を行っています。
子どもにとって、何より大切であるのは健康な心と身体です。
安心を基盤とした規則正しい生活を通して健康な心を育み、多様な動きを通して諸感覚を統合し、使いこなせる身体を育んでいきます。
とにかく森で、外で、思い切り遊びます。「全力で」「思い切り」という経験が、「いい塩梅」を作ります。
また、自分の限界を突破していく力強さも「全力」を出すなかで培ってほしいと思っています。
森の保育をしていると、いつも子どもの飽くなき好奇心に出会います。人が「分かりたい」と思うのは、分かることが身の安全を保障するからでしょう。
知的好奇心は、全ての子どもに備わっている資質です。若草幼稚園では、豊かな環境と自由な時間を通して、子ども一人一人のもつ興味関心、子どもたちが響き合って作り出していく興味関心に寄り添い、学びを深めていきます。
生きる喜びの源は、感じる心にあります。やさしさや穏やかさを感じる心、美しさを感じる心、心地よさを感じる心が、生きる喜びを満たしていきます。
若草幼稚園では、一人一人の感じる心を肯定的に捉え、発達に応じた環境を通して、自由に表すことを大切にしています。
言葉、身体表現、歌、音楽、描画・造形、さまざまな手法を使って、感じる心を、表す喜びに代えていきます。
一人として、同じ子はいません。一人一人、すばらしい資質と共に、そのつど課題を持っています。
良さを伸ばし、課題を克服していく力を養うのが、我々の役割だと思っています。子どもたちは、豊かなかかわりを通して、自分を磨いていきます。
まず自分でやってみたい子もいれば、観察してからやりたい子がいます。やってみる子がいないと、観察することはできません。
やってみて怒られる子がいるから、観察する子は、「あれはやらない方がいいんだ」と学びます。
やってみる子が新しい世界をつくり、観察してからうまくやる子が、世界を安定させるのかもしれません。
全ての子どもが、必要とされて、かけがえのない存在としてこの場にいます。極端に寄らない、調和のとれた育ち合う場としての幼稚園づくりに励んでいます。
若草幼稚園の一番の自慢は、スタッフです。
保育者をはじめ、給食、事務、森のおじさんたち、全てのスタッフが、子どもを思い、
子どもを一番に考えています。どんなに未熟であっても、この気持ちは一つです。
そして、どの子どものことも慈しんで下さる保護者の方々に支えられて今があります。
一人の限界をチームで乗り越えることを大切に、
日々、みなさんのお声に耳を傾けながら歩んでいきたいと思っています。
若草幼稚園 園長 堂本 真実子
前年度の若草幼稚園の保育について自己評価及び学校関係者評価を公開しています。