今回は、2022年2月20日にアップした「羽ばたく」の後日談を書こうと思う。
やる気ナッシングの彼を叱咤激励し、コマ大会優勝の続き、
若草幼稚園、初の手乗せゴマの話である。
私は、半ば強制的にL氏に手乗せゴマを発表会で披露するように言った。
大事なところは、「努力を要する」である。
はっきり言って、五分五分だった。
私自身、成功を100%信じていたわけではない。
だが、私の目的は、見えない未来に向かって、
できる自分を最大限に発揮しようと、
努力すること、やりきること、自分で新しい扉をあけることである。
失敗しても、成功しても、彼にかける言葉は用意してあった。
客観的に見て、彼は努力が足りない。
何故かというと、なんでもできちゃうからである。
ちょちょいと集中して取り組めば、ちょちょいとなんでも習得してしまう。
だから遊び方も、概略をつかめば大半飽きていた。
だから、努力というのは、「思い続けること」であることを、
目で見てわかる形で伝える必要があった。
そこで、とにかく1日5回、どんな時間帯でもいいからやることを促す、
練習カードを作って、私だったり、担任の先生たちがチェックするようにした。
コマを回すこと自体は、30秒もかからん。
また、お家に持って帰って、保護者の方にも取り組んでもらった。
こうして、彼は、手乗せゴマが頭から離れない生活を送ることになった。
発表会が近づいた頃、彼は家では完璧な仕上がりをしていたらしかった。
幼稚園では、失敗しがちだが、家だと手で乗せながらおしゃべりするほどである。
私は、この話を聞いたときに、第一段階はクリアだなと思った。
本番で成功するためには、まず技を修得していることが大事である。
あらゆる邪念、緊張を超えられるのは、
身体が修得しているかどうかにかかっているからである。