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2022年9月29日
後日談 手乗せゴマ①

 

今回は、2022年2月20日にアップした「羽ばたく」の後日談を書こうと思う。

やる気ナッシングの彼を叱咤激励し、コマ大会優勝の続き、

若草幼稚園、初の手乗せゴマの話である。

 

私は、半ば強制的にL氏に手乗せゴマを発表会で披露するように言った。

大事なところは、「努力を要する」である。

はっきり言って、五分五分だった。

私自身、成功を100%信じていたわけではない。

だが、私の目的は、見えない未来に向かって、

できる自分を最大限に発揮しようと、

努力すること、やりきること、自分で新しい扉をあけることである。

失敗しても、成功しても、彼にかける言葉は用意してあった。

 

客観的に見て、彼は努力が足りない。

何故かというと、なんでもできちゃうからである。

ちょちょいと集中して取り組めば、ちょちょいとなんでも習得してしまう。

だから遊び方も、概略をつかめば大半飽きていた。

だから、努力というのは、「思い続けること」であることを、

目で見てわかる形で伝える必要があった。

 

そこで、とにかく1日5回、どんな時間帯でもいいからやることを促す、

練習カードを作って、私だったり、担任の先生たちがチェックするようにした。

コマを回すこと自体は、30秒もかからん。

また、お家に持って帰って、保護者の方にも取り組んでもらった。

こうして、彼は、手乗せゴマが頭から離れない生活を送ることになった。

 

発表会が近づいた頃、彼は家では完璧な仕上がりをしていたらしかった。

幼稚園では、失敗しがちだが、家だと手で乗せながらおしゃべりするほどである。

私は、この話を聞いたときに、第一段階はクリアだなと思った。

本番で成功するためには、まず技を修得していることが大事である。

あらゆる邪念、緊張を超えられるのは、

身体が修得しているかどうかにかかっているからである。

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