おばあちゃん先生の白髪が、
めっきり目立ってきた。
「ちょっとさ~、染めたら?」
「いいの、いいの。
これがいいの。
私は、これが、いいの。」
と、その白髪をかきあげる。
その昔、およそ20年以上前、
おばあちゃん先生の頭に見つけた一本の白髪をひょいと抜いたら、
めっちゃ怒られた。
「もう!
何するが!
毎日、鏡でこの白髪見て、頑張ろうって、思ってたのに!!」
とのことであった。
そうすか。
私しゃ、親切のつもりでしたよ。
てなわけで、おばあちゃん先生にとって白髪は、
とても大切な物らしい。
「私、めっちゃ染めてますけど。」
というと、
「あんたは、そら、せな・・・。」
というわけだった。
白髪のすてき。