別の新人メンバーによる研修は、なんと雨だった。
常に予定外。
というわけで、雨の日といえば、
水。
水といえば、しずく。
そして、たまった水、流れる水。
水が好きな生き物がいて、
全身で水分を吸収する植物がある。
そして、われわれば、カタツムリに出会った。
木から外して裏返すと、木に生えているキノコを食べていた。
うわお。
そして、何気なく持ち上げると。
ギュイ~~~~ン、
と体を伸ばし始めた。
のびるのびる、のび~~~る。
初めて見た、こんなに伸びるの。
考えてみれば、勝手にいきなり、
宇宙遊泳させられているわけである。
カタツムリ的には、非常事態であろう。
身体がのびに伸び、さらに触覚もびぃ~~~んとのび~るので
それに合わせて、こちらの瞳孔も開くばかりである。
そのうち、カタツムリは、私の指の付け根を発見した。
ギュッとつかんできた。
その力の強さ。
宙に浮いていた身が、掴まえられる命綱とも言えるもの。
ぜったいに離してたまるか、というその力に、
命を感じた。
カタツムリは、それから私の手を力強く這った。
その命を感じてほしくて、それぞれの手に空中で橋渡しされ、
さらにいろんな実験までさせられ、
はた迷惑に疲れ、疲労困憊のカタツムリであった。
ごめんね。
研修のすてき。