あるとき、本の一章分を書かせて頂く機会があった。
私は、自分のとっておきの考えが他にあって、
まるで、それを出し惜しみするかのように、
別のことを書いた。
そして、それで書き上げたものを先生に見て頂いたとき、
「今までで、最低。」
と言われた。
今までで最低か・・・。
なるほど。
それ以来、私は、自分を出し惜しみする、
というような恥ずかしいことは一切しなくなり、
いつも目の前のことに手を抜かず、
そのときの精一杯を注ぐようになった。
恩師のおかげ。