新人の園内研修をした。
思えば、随分と子どもたちにきちんとしたまなざしが届くようになった。
だが、一人だけ、きちんと届いていない子がいた。
保育後にそれは、誰かわかるかと尋ねる。
すると、しばらく考えたあげく、
ちゃんとその子の名前が出てきた。
そこで、彼女がその子に応対した場面で、
実は、その子は、先生に気づいてもらうまでに、
6回も間近で先生の名前を呼んでいたことを告げた。
そして、そこまで求めてくれることは、
ありがたいことであり、
あきらめられたら終わりだと話す。
彼女は驚き、そして正直に、
自分がどうしていいかわかっていないと、
話をした。
さて、それから何日か後のこと、
その子が、何かで泣いていた。
すると先生は、その子をぎゅっと抱きしめて、
「~だったんだね。」とお話ししていた。
その子からは、先生のお顔は見えなかったが、
その顔には、
「先生が、ちゃんと受け止めるからね。
あなたのこと、とっても大事に思ってるからね。」
という、心いっぱいの表情が浮かんでいた。
その気持ちは、きっとその子に伝わるでしょう。
どんなテクニックやスキルにも勝るまごころを見て、
心があったかくなった。
新人のすてき。