今年度は、半年ほど年少児の朝の受け入れを担当していた。
部屋に入ること、朝の準備をすることについて、
なかなかにシワイクラスだったので、おもしろかった。
そこで、私が掴んだ傾向と対策を書いてみたいと思う。
子どもの朝の葛藤が落ち着くまでのかかわりは、
およそ3期に分けることができる。
第1期.
朝の準備自体がコミュニケーションである時期。
若草幼稚園も例外なく保育園枠の子が増えてきているので、
「私だけを見てほしい」という思いを持つ子は、
年々増え続けている。
「朝の準備をさせたい側」と「それに抵抗する」こと自体が、
コミュニケーションとなる。
そもそも、なぜ、それに抵抗するかというと、
気持ちを切り替えることにパワーがいるからである。
集団生活の良さとは、多くの子どもと切磋琢磨できること、
というと聞こえはいい。
いわば、いろんなところでテリトリー争いをせざるを得ないのが現実だから、
子どもも大変なのである。
だからこそ、「せんせいは、私の存在をちゃんと感じている」
と思えることが、心の支えとなる。
だから、このコミュニケーションは大切にすべきものであり、
朝の準備の行為自体が快適で、楽しい必要があり、
自律心を育むという点では、時に厳しく構える必要があり、
揺らいではいけないところがある。
そういうわけで、
こちょばしたり、抱っこしたり、競争にしたり、
動きにノリをつくったり、いろんな風にコミュニケーションを図りながら、
朝の準備へと導いていく。
そうして、一人ひとりの喜びポイントを見つけていく。
例えば、Gくんは、私が数をかぞえているうちに、
水筒やおたよりばさみを走って持って行って、戻ってくるというのが楽しい。
だから、彼にはおおげさに数をかぞえて、
その行為自体を楽しいものにかえていく。
そうやって、一人ひとりに丁寧に対応していくと、
第2期を迎えることができる。