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せんせいのすてき
毎日踏ん張り頑張る先生たちのすてきを綴っています。
2023年3月30日
文字の習得

最近、文字の習得と言うのは、

さまざまな能力の総合であることが、よくわかってきた。

そしてそれは、

私たちが、自然と遊びのなかで身に着けていたのだ、

ということも、よくわかってきた。

今回は、「一文字につき一音」のことについて考えてみたい。

 

例えば、「あ」という字が「あ」と読めるようになるためには、

この形と音声がつながっていなければならない。

つまり、一つの形に一つの音。

これが分からないと、文字が読めるようにはならない。

 

これを、確かめ確かめ読んでいるうちは、

絵本を自分で読んでも、まったくおもしろくない。

なぜなら、流れるように言葉が頭に入ってこないので、

情景をイメージできないからである。

例えば、「りんごの木がありました。」という文章を、

 

「りぃ・・・・、ん・・、ん?

ご~・・・。」

と読んでいては、何のことか分からんのである。

 

したがって、読む練習を絵本でさせるのはよろしくない。

絵本は、物語をイメージするものであり、

一つ一つの文字を読むためのものではない。

 

そういうわけで、すらすら読めないうちは、

是非、絵本で練習はやめてあげてください。

そして、小学校に行っても、ずっとずっと、

読んであげてほしいです。

 

その昔、「自分で読んだって、何のことか分からないんだよ!」

と、お母さんに叫んでいた5歳児に出会ったことがある。

隣で聞いていて、えらく納得した。

 

そういうわけで、まずは、読めるようになるためには、

一つの形に一つの音。

これを私たちは、小さい頃ジャンケン遊びでやっていた。。

「パイナツプル」、「チヨコレイト」、「グリコ」って、

ジャンケンで勝った人が、その言葉の数だけ進めるというあの遊び。

 

あれで私たちは、身体を通して、

一つの文字に一つの音を自然に学んでいた。

そして、小さい「ツ」とか「ヨ」なども、発音としては一緒くただが、

じつは独立した文字であることを自然に学べていたのである。

何という、ハイレベルな遊びだったのか。

 

「しりとり」だって、終わりの一文字が分からないとできない。

暇つぶしにやっていたことが、

実はとても大事なことだったと分かるにつけ、

ゲームと動画の世界に浸る子どもたちに、

不安を覚えるのであった。

 

せんせいのすてき。

 

 

 

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